7月8日(日)、ストレーザ(マッジョーレ湖     
 

ミラノ中央駅発の国際列車は1、2、3番線から出る。2番線から11時10分発ジュネーブ行きのICに乗った。途中、ポスターで宣伝していた時代物の長い煙突を付けた蒸気機関車ボイトに乗るツアーの機関車の車輪部分から火を吹き、その消火作業を満席のツアー客が心配そうに見ている現場に遭遇した。多分このツアーはマジョーレ湖畔を走るツアーなのだろう。

山間部を走り、間もなくマジョーレ湖が見え、アローナに着いた。列車から見たアローナは静かな高級別荘地と言った感じがする。アローナから15分位過ぎた12時10分、マッジョーレ湖のストレーザ駅に着いた。

駅を出て右に曲がり、坂を下って、最初の道を左折して下ると湖畔公園に出た。公園にはアジサイが沢山咲いていた。シーボルトが持ち込んだアジサイがイタリアでも栽培されていて感慨もひとしお。7月に咲いているのにも驚かされた。

公園の右側の先に船着場があり、そこからボッロメオ諸島を周遊する大型の遊覧船が出る。船着場に行く途中で、町の人たちが組合を作ってボロッメオ諸島を観光遊覧する客引きに会い、彼らが運営する小さな遊覧船に乗って島巡りをすることにした。

最初にペスカトーリ島へ行った。腹が空いていたこともあり、一軒しかないレストランで昼食をとることにした。とても塩辛く、お世辞にもおいしいとはいえない。

食事のあと、庭園に行くため、入り口で所要時間を聞いたら1時間ほどかかると言う。1時間の予定で船が迎えに来るから15分くらいしか時間が無くやめた。直ぐ船が迎えにきてマードレ島に向かった。マードレ島は漁師の島で、人が多く住んでいるせいか、レストランやバールやみやげ物の店が沢山あり、観光客であふれていた。ペスカトリー島では1時間の予定で庭園を散策し、食事はこのマードレ島でするのが島巡りのコースであることを知った。1時間ほどで迎いの船が来て、ベッラ島に向かった。

ベッラ島の大半は、ボッロメオ宮殿とその庭園で占められている。島の左側に宮殿の入り口があり、宮殿の内部はティエポロ、ジョルダーノなどの見事な天井画や壁画、大理石の彫刻、陶磁器、豪華なタペストリー、人形のコレクションの多さに驚いた。イタリアは、どこの町の総督の宮殿も、日本の城や離宮と比べ豪華なのに驚かされる。宮殿から広い庭園に出ると島の右側になる。湖畔公園から小さく見えた群像がそこに建っていた。一角獣の大きな像はボッロメオ家の紋章だそうだ。温室を通って下に下りるとイタリア庭園になり白い孔雀が10羽程いた。白い孔雀は初めて見た。羽根を半分くらい広げている孔雀に向かって観光客は広げろと声援するが広げない。宮殿を出て島独特の狭い路地を抜け船着場に着いた。路地にはみやげ物を売る店が沢山並んでいる。

午後4時30分に船が迎えに来てストレーザーの船着場に戻った。船着場からは湖畔の公園を散策しながら高台の駅まで歩き、17時52分発のICに乗り、18時50分、ミラノ・チェントレ駅に着いた。

 
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